一を聞いて十を知る・聞一知十
(いちをきいてじゅうをしる)
[意味]
一つのことを聞いて知れば、十のことまで悟って知ることができる。一部分を聞くだけで、全体のことを知ることができるような頭脳明晰、聡明さのことを言う。
『一を聞いて十を知る』の頭脳明晰さよりも劣るほどほどの頭の良さを指して、『一を聞いて二を知る』という。『一を聞いて二を知る』は、孔子の弟子の子貢が『一を聞いて十を知る』と言われた顔回の頭脳(頭の良さ)に、自分は到底及ばないという意味で語った言葉である。
[出典]
『論語 公冶長篇』
[類義語]
一を挙ぐれば三を反す(いちをあぐればさんをかえす)、往を告げて来を知る、挙一明三(こいちみょうさん)、一を聞いて二を知る。
[用例]
東大主席卒業の彼女は、幼少期から一を聞いて十を知る才女の片鱗を覗かせていた。一を聞いて十を知ると評される彼の抜きん出た頭脳の明晰さには、自分など到底及ぶべくもない。
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『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)