内股膏薬
(うちまたごうやく)
[意味]
内股に貼った膏薬(こうやく)が右側についたり左側についたりすることから、しっかりとした信念(定見)や節操がなくいい加減であること。決まった立場がなくて、こちらについたかと思えばあちらについているというようないい加減な人。
都合によって簡単に立場を変えてしまうこと、当てにできないあやふやな人物のことを指していう。内股膏薬は『うちまたごうやく』と読むが『うちまたこうやく』と読んでも良い。
『膏薬(こうやく)』とは、あぶら・ろうで薬を練り合わせて作った外用剤のことである。皮膚に塗ったり、紙片・布片に塗ったものを患部に貼り付けて用いる。
[出典]
[類義語]
二股膏薬(ふたまたごうやく), 日和見(ひよりみ)
[対義語]
志操堅固(しそうけんご), 初志貫徹(しょしかんてつ)
[用例]
関ヶ原の戦いで石田三成の西軍は徳川家康の東軍に敗れてしまったが、その敗因の一つは、『内股膏薬』で三成を裏切って家康についた小早川秀秋の豹変であった。
『内股膏薬』である彼の意見はあまり参考にはならず、状況次第ですぐに意見を変えてしまうだろう。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
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