石に布団は着せられぬ
(いしにふとんはきせられぬ)
[意味]
石というのは『墓石』のことである。親が死んで墓石の下で眠るようになってから、その墓石に布団を着せかけて上げても意味がないということ。
親孝行をしたいのであれば、死んでからではなく生きている間にしておくべきだという戒めのことわざである。
[類義のことわざ]
孝行のしたい時分に親はなし(こうこうのしたいじぶんにおやはなし)
[用例]
母が亡くなってから2年の歳月が流れたが、こうやって墓参りをしてはいても、『石に布団は着せられぬ』という後悔の思いが押し寄せてくる。
あれほど憎んでいた両親だったが、病気をして小さくなった背格好を見ていると、『石に布団は着せられぬ』で親孝行をしたいという気持ちが湧いてきた。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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