慧可断臂
(えかだんぴ)
[意味]
後魏(ごぎ)の高僧・慧可(えか,487~593)が達磨禅師に弟子入りするために左腕を切り落としてその覚悟を示したという故事にちなむ。『慧可、臂を断つ(えか、うでをたつ)』とも読む。
[出典]
『梁高僧伝(りょうこうそうでん) 十六』
達磨禅師が崇山の少林寺にいた時、慧可(えか)が熱烈に教えを受けたいと願ったが、達磨は弟子入りを認めてくれなかった。遂に慧可が左腕を切り落としてまでその覚悟を示したので、達磨もその壮絶な熱意に感嘆して弟子入りを許したのだという。
[類義語]
[用例]
その道に習熟した先達に教えを受けるためには、『慧可断臂』に近づくようなやる気と誠意を見せなければ難しい。
師匠がその弟子の実力を認めるきっかけになったのが、『慧可断臂』とでもいうべき弟子の壮絶な覚悟の見せ方であり、人のために自分を捨てる自己犠牲の精神であった。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
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