円成実性(えんじょうじっしょう)

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円成実性
(えんじょうじっしょう)

[意味]

仏教用語で完成されたもの、あらゆるものの真実の本性という意味である。円成実性は、いわゆる仏教の『真如』と呼ばれる真理のことでもある。

『円成実』というのは、『円満・成就・真実』の意味である。仏教の『唯識論』においては、『円成実性・偏計所執性(へんげしょしゅうしょう)・依他起性(えたきしょう)』が仏教の真理を表す『三性』とされている。

天台宗の完全な悟りを表す四字熟語の言葉として『円実頓悟(えんじつとんご)』というものもある。円実頓悟とは、円のように少しも欠ける所がなく、一切の真理をたちどころに悟るという意味である。

[出典]



[類義語]

円成実相(えんじょうじっそう)

[用例]

仏教界において真如と呼ばれる真理を体得して、『円成実性』の完成された境地に到達できれば、私の人生の苦しみや迷いもすべて消え去るのだろうか。

あらゆるものの真実の本性を示すとされる『円成実性』を、生身の人間が本当に知ることができるのか、甚だ疑問ではあった。

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参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)

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