回伏之難
(えふくのなん)
[意味]
仏教用語で、逃れることのできない困難のこと。
『回伏(えふく)』とは、水の深みで渦が巻いていることである。仏教には四法印の真理の一つとして『一切皆苦』があるが、回伏とは生死の苦海の水に沈んでぐるぐると流転し続け、浮かび上がることのできないことの喩えである。
[出典]
[類義語]
[用例]
人生50年の歴史が長かったことを思えば、60歳になって大きな病気に罹患したことは『回伏之難』だと思って受け入れるしかあるまい。
彼女が大学生時代に航空機事故で亡くなったことは、後からすれば不可避な『回伏之難』だったのかもしれないが、20年以上の歳月が経ってもなおその理不尽な運命に納得できない自分もいる。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
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