依他起性
(えたきしょう)
[意味]
仏教の因縁・縁起に基づき、他によって起こるものという意味である。他に依存するあり方。
相互依存の因縁(いんねん)によって仮に生じているだけのもので、因縁が消えてしまえばそれと共に滅してしまうもののことである。
仏教の唯識(ゆいしき)では、『遍計所執性(へんげしょしゅうしょう)・円成実性(えんじょうじっしょう)・依他起性(えたきしょう)』のことを、世界にある物事の本性を示すものとして『三性(さんせい)』と呼んでいる。
[出典]
[類義語]
[用例]
自分ひとりで生まれてきたわけではなく、自分ひとりでは生きられないという根本を遡っていけば、相互依存の『依他起性』に行き着くことになる。
『依他起性』とは仏教の縁起の法のことであり、世界にある人も動物もモノも相互につながり合う因縁によって仮りそめの姿でここに存在(現象)しているのである。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
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