越畔之思(えっぱんのおもい)

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越畔之思
(えっぱんのおもい)

[意味]

自分の職分(権限)を守って、他人の職権を侵さないように慎む心構えや信念のこと。

『越畔(えっぱん)』とは、田んぼの境界になっている畦道(あぜみち)を越えること。

[出典]

『左伝』 襄二十五

[類義語]



[対義語]

越俎之罪(えっそのつみ)

[用例]

日中戦争が勃発するきっかけとなった満州事変は、石原莞爾・板垣征四郎ら関東軍の指揮官たちが『越畔之思』を守らずに、本国の指示を無視して現地で勝負に出たことで起こってしまった。

一般的な公務員は、他の職権を侵してまで積極的に動かないということでは『越畔之思』を持っているが、それが保身や無難な処世術になるようでは困ったことにもなる。

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参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)

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