轅下之駒
(えんかのこま)
[意味]
車の轅(ながえ)の下にうずくまる仔馬のこと。仔馬は車を引っ張って歩くだけの力がないということから、力不足で動きが取れないことをいう。
あるいは、束縛や制約を受けていて、自由に動けない状況のことである。
『轅(ながえ)』とは、馬車などの車体の左右から前方から突き出ている二本の手持ち用の棒(かじ棒)のことである。轅下之駒は短縮して『轅駒(えんく)』ということもある。
[出典]
『史記』 魏其武安侯伝(ぎきぶあんこうでん)
[類義語]
[用例]
まだ技術や経験が未熟な弟子に大きな大会の活け花の仕事を任せてしまったため、弟子の彼は『轅下之駒』で冷や汗をかきながら必死にアイデアを模索していた。
全戦全勝の勢いに乗る横綱が相手では、前頭筆頭で将来が嘱望される若い力士であっても、『轅下之駒』の状態で全く抵抗できずに投げ飛ばされてしまった。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
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