蓋世之才
（がいせいのさい）
［意味］
「蓋世之才」という四字熟語は、「世の中をおおって圧倒するほどの優れた才能や人材」を意味しています。
「蓋世之才」というのは、「他者を寄せ付けないほどの圧倒的な能力・実績・気力体力を持っていて、世の中を蓋う（おおう）ほどの影響力や名声があるさま」を示している言葉です。
[類義語]
「蓋世之才」の類語・類義語として、「抜山蓋世（ばつざんがいせい）」を挙げることができます。「抜山蓋世」とは、古代中国で漢の劉邦（りゅうほう）と覇権を争った項羽（こうう）の驚異的な気力・武力を表現した言葉に由来しています。
［出典・由来］
出典は「史記」の項羽紀です。
項羽の実力を示した「垓下歌（がいかのうた）」の一説に、「力山を抜き、気世を蓋う」という表現があります。その項羽の恐るべき気力と武力を評価する言葉に由来して、「蓋世之才」や「抜山蓋世」という四字熟語が生まれました。
［用例・例文］
「蓋世之才」を持つものがすべてを獲得するような弱肉強食の世の中になってきました。
「蓋世之才」と呼ぶ他ない彼の才覚と気力を持ってすれば、生き馬の目を抜くビジネスの世界でも必ず成功するでしょう。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』（三省堂），『大修館 四字熟語辞典』（大修館），竹田晃『四字熟語・成句辞典』（講談社学術文庫）
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