円頓止観(えんどんしかん)

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円頓止観
(えんどんしかん)

[意味]

仏教用語で、あらゆる存在がそのまま全体(円)として、ただちに真実の法則に合致するという考え方・見方のことである。『頓』には、『ただちに・すぐに』といった意味がある。

最澄が開祖となった天台宗では、真実の法則につながる仏教的概念として『円頓止観・漸次止観・不定止観』の三種止観を上げている。『止観』は天台宗の根本的な奥義・修行法であり、止観がそのまま『天台宗の異称』として用いられることもある。

[出典]



[類義語]

摩訶止観(まかしかん)

[用例]

天台宗の異称とされるほどの奥義・修行法である『円頓止観』を正しく理解して実践することは、並の僧侶・仏教徒にはとてもできないことである。

天台宗では一切の妄念・妄想を止めて、正しい知恵で対象を観察するための修行法として止観があるが、『円頓止観』というのは止観の中でも特に全体性・即時性に優れたものである。

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参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)

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