いつも月夜に米の飯
(いつもつきよにこめのめし)
[意味]
明るい月の夜と米のご飯が毎日続けば、この世はまるで極楽のようだということ。
夜の明かりが貴重だった時代の月の光、貧しかった時代の米飯が非常にありがたいものだということを言っていることわざである。または、不自由のない満足な生活を願っても、実際にはそう簡単にいかないことを意味している。
そうであったらいいのになという『理想』を指し示していることわざで、理想が実現できず思い通りに物事が進まない『現実の厳しさ』について言うこともある。
[類義のことわざ]
いつも月夜に常九月(いつもつきよにつねくがつ), 負わず借らずに子三人(おわずからずにこさんにん)
[英語のことわざ]
[用例]
やりたかった仕事がトントン拍子で上手く進んでいるが、幸せすぎる『いつも月夜に米の飯』といった現状は何か揺り戻しがあるのではないかと不安になる。
ようやく危機を乗り越えて家族の仲が良くなってきたなと思っていたら、今度は妻に初期のがんが見つかった、『いつも月夜に米の飯』とはいかないものだ。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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