氏より育ち
(うじよりそだち)
[意味]
生得的な要因である家柄・身分よりも、後天的な要因としての環境・教育といった育ち方のほうが、人格形成やその後の人生に大きな影響を及ぼしているということ。
生まれながらに決まってしまう家柄・身分よりも、本人や親の意思・努力によって変えられる環境・共育のほうが、人格形成にとって重要であるということ。
[類義のことわざ]
氏より育ちが恥ずかしい(うじよりそだちがはずかしい)、 生まれつきより育ちが第一(うまれつきよりそだちがだいいち)
[対義のことわざ]
氏素性は争われぬ(うじすじょうはあらそわれぬ)
[英語のことわざ]
[用例]
貧しい親の下に生まれた私だが、自分一代で途端の苦しみを味わいながら大きな富と高い地位を築くことができたことで、『氏より育ち』を証明してみせた。
『氏より育ち』という反骨の価値観で今まで生きてきたが、やはり生まれながらの苦労を知らないお嬢様が持つ優雅さや上品さを前にするとひどく緊張してしまうものだ。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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