陰徳あれば陽報あり
(いんとくあればようほうあり)
[意味]
人に知られないように密かに善行を行えば、必ず良い報いがあるということ。善行をする時には、わざと人に見えるようにするべきではなく、隠れてこっそりとするほうが、(神仏がその善行を見ておられるので)その後の良い報いは大きいということ。
『陰徳』とは人に知られることのない善い行い、人に認められることを目的としていない利他的な振る舞いのことである。
出典は『淮南子(えなんじ)』である。
[類義のことわざ]
陰徳は果報の来る門口(いんとくはかほうのくるかどぐち)
[用例]
お人好しだった彼は前半生は騙されてばかりだったが、『陰徳あれば陽報あり』で中高年になってから人生の運が前向き、大勢の支えを受けて実業家として成功するまでに至った。
『陰徳あれば陽報あり』なんていうけれど、実際の世の中では目立つような活躍や善行をする人ばかりが認められて褒められているじゃないかと、その子は不満をぶちまけた。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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