犬に論語
(いぬにろんご)
[意味]
言語能力のない犬に孔子の『論語』を読んで説明しても理解できないように、道理の分からない者や基本的な素養のない者には、ありがたい教え・知識を伝えても無駄になってしまうということ。
ありがたい教えや有益な知識・情報を役立てるためには、それなりの最低限の知性や道理を持っていなければならないということ。
[類義のことわざ]
犬に念仏猫に経(いぬにねんぶつねこにきょう), 兎に祭文(うさぎにさいもん), 猫に小判(ねこにこばん), 豚に真珠(ぶたにしんじゅ)
[英語のことわざ]
[用例]
起業家として成功した若い実業家が、どのような心構えや下準備で起業すれば良いのかを分かりやすく講演で説明していたが、実社会での仕事経験のない学生の大半には『犬に論語』であった。
大学教授の古代ギリシア哲学に関する興味深い講義内容も、教科書の陰でスマホで遊ぶのに夢中な学生たちにとっては『犬に論語』である。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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