有為転変は世の習い
(ういてんぺんはよのならい)
[意味]
さまざまな物事の移り変わりが激しいというのは、この世の常であるということ。
世の中には永遠に変わらない事物はなく、ずっと同じ状態のままの出来事などもないということ。仏教の根本原理の一つである『諸行無常(しょぎょうむじょう)』にも通じることわざである。
『有為(うい)』とは仏教用語であり、因縁・縁起によって生起するこの世の中のあらゆる事物・事象のことである。
[類義のことわざ]
驕れる者久しからず(おごれるものひさしからず), 変わりやすきは世の習い(かわりやすきはよのならい), 物盛んなれば則ち衰う(ものさかんなればすなわちおとろう)
[英語のことわざ]
Life is full of ups and downs.
(人生は浮き沈みで満ちている。)
[用例]
去年まで連続10回も防衛していたボクシングのチャンピオンが、今年あっけなく挑戦者の猛攻を支えられずにKO負けを喫し、『有為転変は世の習い』であることを実感させられた。
『有為転変は世の習い』という無常の虚しさは一片の真理であるが、私は今まで生きてきた人生や関わってきた人々をかけがえのないものとして大切に記憶に留めていきたい。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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