魚を得て筌を忘る(うおをえてせんをわする)

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魚を得て筌を忘る
(うおをえてせんをわする)

[意味]

『筌(せん)』というのは、魚を捕るための専用の竹製の道具のことである。魚を実際に捕まえてしまえば、魚を捕るために使った筌のことなどは忘れてしまう。

そこから転じて、目的を達成してしまうと、それまで利用していたものや助けてくれた人のことを忘れてしまうという譬えである。

人から受けた恩義や援助を忘れてしまうことの喩えでも用いられる。

[類義のことわざ]

喉元過ぎれば熱さを忘れる(のどもとすぎればあつさをわすれる),  雨晴れて笠を忘る(あめはれてかさをわする),  病治りて医師忘れる(やまいなおりてくすしわすれる)

[英語のことわざ]



[用例]

『魚を得て筌を忘る』で、過去にあれだけお世話になった先生のことをすっかり忘れて、近年は毎年の挨拶さえしていないことが恥ずかしかった。

病気が治って元気になったのであれば、『魚を得て筌を忘る』で病院・医師のことなど忘れたほうがいいくらいだと、かかりつけだった医者は豪快に笑った。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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