氏無くして玉の輿(うじなくしてたまのこし)

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氏無くして玉の輿
(うじなくしてたまのこし)

[意味]

家柄や身分のない女性が富裕な男性と結婚すること。

『氏(うじ)』とは家柄のことである。『輿(こし)』とは昔の貴族・貴人が用いた乗り物で『玉の輿』とは玉のように美しい輿のことである。

女性は家柄や身分がなくても、美貌・魅力があれば裕福な力のある男性に見初められて結婚できる(結婚して男性の財力・権力を身につけられる)という意味合いだが、男女平等主義の現代ではやや前近代的な女性ジェンダー(男性は地位や財産で結婚し働いて妻子を養う・女性は美の魅力で結婚して家事育児をする)に偏ったことわざだろう。

[類義のことわざ]

玉の輿(たまのこし)

[英語のことわざ]



[用例]

高卒で事務員の仕事をしていた私が、取引先の社長に見初められて結婚するとは、昔であれば『氏無くして玉の輿』というべき人生の流れである。

やはり自分自身の魅力・意思がなくては良い結婚相手は現れない、『氏無くして玉の輿』なんて上手い話を本気で期待するのは、白馬に乗った王子様を待つ夢見がちな少女の心理と同じようなものだ。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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