鬼に金棒
(おににかなぼう)
[意味]
「鬼に金棒」ということわざの原義は、「元々強い力を持っている鬼に、武器となる金棒を持たせること」になります。
その意味から転じて、「鬼に金棒」は「強いものにさらに強み(利点)を加えることの喩え」を意味するようになりました。
「鬼に金棒」というのは、「元々良い条件(前提)に、さらに良い条件(強み)が加わること」を意味していることわざなのです。
[類義のことわざ]
鬼に鉄杖(おににてつじょう)
意味:強い鬼に武器となる鉄杖を与えること。強いものにさらに強み(利点)を加えることの喩え。
虎に翼(とらにつばさ)
意味:強い虎に空を飛べる翼を加えること。強いものにさらに強み(利点)を加えることの喩え。
弁慶に薙刀(べんけいになぎなた)
意味:武力に秀でた武蔵坊弁慶に武器の薙刀を持たせること。強いものにさらに強み(利点)を加えることの喩え。
仏に蓮華(ほとけにれんげ)
意味:悟りを開いている仏様に、さらに精神性を強化する蓮華が加わること。強いものにさらに強み(利点)を加えることの喩え。
[対義(反対)のことわざ]
餓鬼に苧殻(がきにおがら)
意味:力のない飢えた鬼が、折れやすい苧殻(麻の茎)を振り回すこと。弱いものが空元気を出すことから、何の頼りにも助力にもならないことの喩え。
[用例・例文]
ボクシングの世界ランカーである彼が味方になって付いてきてくれるのであれば、「鬼に金棒」です。
「鬼に金棒」といえるだけの実績がある強力なメンバーが、このプロ野球チームに集まってきています。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
トップページ> Encyclopedia>
日本の古典文学> ことわざ事典>現在位置
プライバシーポリシー