男やもめに蛆がわき女やもめに花が咲く
（おとこやもめにうじがわきおんなやもめにはながさく）
［意味］
「男やもめに蛆がわき女やもめに花が咲く」ということわざは、「一人暮らしの男（妻を失った男）は家の中が汚くなって身なりが不潔になるが、一人暮らしの女（夫を失った女）は身綺麗になったり男性に言い寄られたりして華やぐということ」を意味しています。
配偶者（連れ合い）と別れた後の「男性（夫）と女性（妻）の暮らしぶりの変化の落差」を伝えていることわざになります。「やもめ（寡婦・寡夫）」というのは、「配偶者と別れた人・独身者・一人暮らしの人」を意味しています。
［類義のことわざ］
男後家にはぼろ下がり女後家には花が咲く（おとこごけにはぼろさがりおんなごけにははながさく）
意味：配偶者と別れた後の男の家はボロボロになって身なりも汚くなるが、配偶者と別れた後の女は身奇麗にして華やかな暮らしぶりになるということ。
男やもめに雑魚集る（おとこやもめにざこたかる）
意味：男の一人暮らしは、大した価値のない人たちが集まってきて落ちぶれやすくなるということ。
後家花咲かす（ごけばなさかす）
意味：連れ合いと別れた後の女性は、身綺麗にしてもう一度人生の花を咲かせる（もう一度良い男性を見つける）ということ。
［用例・例文］
「男やもめに蛆がわき女やもめに花が咲く」で配偶者と死別した男性は、その後に悲惨な乱れた生活状況に陥っていくことが多いのです。
性格が合わない夫と離婚した後の彼女の人生は本当に生き生きとしていて楽しそうで、正に「男やもめに蛆がわき女やもめに花が咲く」を体現していました。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』（岩波書店），『新明解故事ことわざ辞典』（三省堂），日向一雅『ことわざ新辞典』（高橋書店）
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