鬼の居ぬ間に洗濯
(おにのいぬまにせんたく)
[意味]
「鬼の居ぬ間に洗濯」ということわざの原義は、「恐ろしい鬼がいないうちに、命の洗濯をすること」になります。このことわざにおける「洗濯」というのは、「衣服を綺麗に洗うこと」ではなく「命の洗濯をすること・リラックスして息抜きをすること」を意味しているのです。
「鬼」というのは、「普段から恐ろしい・怖いと思っている人物の比喩」になっています。
「鬼の居ぬ間に洗濯」ということわざは、「普段から怖いと思っている人がいない間に、リラックスしてくつろぐこと」や「監視しているような人が留守にしているうちに、羽を伸ばして息抜きをすること」を意味しているのです。
[類義のことわざ]
鬼の留守に洗濯(おにのるすにせんたく)
意味:鬼が留守をしていない間に、命の洗濯をすること。自分にとって怖い人や自分を見張っている人がいないうちに、くつろいで羽を伸ばすこと。
[英語のことわざ]
While the cat is away, the mice will play.
意味:猫がいないうちに、ネズミは遊ぶ。捕食者である猫がその場を離れている時に、ネズミが遊ぶことから転じて、「自分にとって怖い人がいない間に、リラックスしてくつろぐこと」を意味しています。
[用例・例文]
「鬼の居ぬ間に洗濯」とばかりに、妻が実家に帰っている間、汚れ物を放ったらかしにして、好きな映画を見まくっていました。
厳しい鬼のようなコーチがインフルエンザで休んでいたので、「鬼の居ぬ間に洗濯」と呼べる時間を過ごせました。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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