鬼も十八番茶も出花(おにもじゅうはちばんちゃもでばな)

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鬼も十八番茶も出花
(おにもじゅうはちばんちゃもでばな)

[意味]

「鬼も十八番茶も出花」ということわざの原義は、「鬼のような醜い容姿の娘も18歳くらいの年頃になれば女性らしい魅力がでてくる、粗末な番茶でも抽出したばかりの出花はおいしい」になります。

その意味から転じて、「鬼も十八番茶も出花」は「何ごとも盛り・旬の時期は美しいものであるということ」を意味しています。「出花(でばな)」とは、湯を茶葉に注いで抽出したばかりのお茶のことです。

褒め言葉ではないので、基本的に「他人」に対しては使わず、「身内・家族の者」などを謙遜して言う時に使われることわざです。

[類義のことわざ]

鬼も十七番茶も煮ばな(おにもじゅうしちばんちゃもにばな)・鬼も十八柴茶も出花(おにもじゅうはちしばちゃもでばな)

意味:醜い見た目の鬼の娘も年頃になれば美しく、粗末なお茶も出したばかりの時は美味しい。その意味から転じて、どんなことや人にも盛りの時期があることを意味しています。

薊の花も一盛り(あざみのはなもひとさかり)

意味:それほど美しいとされない薊の花にも、咲き誇る旬の季節がある。その意味から転じて、どんな物事・人物にも盛りの良い時期があることを意味しています。

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[英語の表現]

Everything has its time.

意味:すべてのものごとには、最適な時があります。「どんな物事にも盛りの時期があるということ」を意味している英語のことわざです。

[用例・例文]

「鬼も十八番茶も出花」で、大学生になった娘が急に女性らしい雰囲気になってきました。

「鬼も十八番茶も出花」とはよく言ったもので、誰にでも自分の魅力や能力が開花する良い時期があるものです。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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