帯に短し襷に長し
(おびにみじかしたすきにながし)
[意味]
丈の長い布があって、帯にするには短いし、襷に用いるには長すぎる。
その意味が転じて、どっちつかずの中途半端で、実際の役には立たないことの喩え。物の用途・使い道や人物の能力・適性などについて使われることわざです。
ある物事をしようとする場合に、ちょうど都合の良いものはなかなかないことの喩え。
[類義のことわざ]
長し短し(ながしみじかし)
意味:長すぎたり短すぎたりしてちょうどいいものがないことの喩え。
次郎にも太郎にも足らぬ(じろうにもたろうにもたらぬ)
意味:次郎の長所にも太郎の長所にも及ばないため、その人物の能力がものの役に立たないことの喩え。
褌には短し手拭いには長し(ふんどしにはみじかしてぬぐいにはながし)
意味:ある長さの布が、褌にするには短いし手ぬぐいにするには長すぎること。その意味が転じて、中途半端であるため、ものの役に立たないことの喩え。
[英語の表現]
There is no suitable one.
意味:ちょうど適合するものがない。ちょうど良いものがないこと。
[用例・例文]
「帯に短し襷に長し」といった私には着るシーンがなかなかない洋服の贈り物でした。
この登山靴は山で使うには頑丈さ・防水性に欠けていて、街で使うにはデザインが冴えないということで、「帯に短し襷に長し」でした。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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