溺れる者は藁をも掴む(おぼれるものはわらをもつかむ)

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溺れる者は藁をも掴む
(おぼれるものはわらをもつかむ)

[意味]

人は溺れている時には、何の頼り(助け)にもならない藁でもつかんで何とか助かろうとしてしまうこと。

その意味が転じて、人は追い詰められるとどんなに便りにならないもの・相手でもすがりついてしまうことの喩え。

人は危急・緊急の際には、どんなに頼りないもの(力を持っていない相手)であっても縋り付いてしまうことの喩え。

[類義のことわざ]

藁にも縋る(わらにもすがる)

意味:「溺れる者は藁をも掴む」のことわざの同義語。困窮した際には、どんなに頼りないもの・相手でもすがりついてしまうことの喩え。

切ない時は茨も掴む(せつないときはいばらもつかむ)

意味:精神的に追い詰められてつらい時には、リスク(いばらのトゲのような危険)があるもの・相手にでもすがりついてしまうことの喩え。

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[英語の表現]

A drowning man will catch at a straw.

意味:溺れている人は、藁をも掴む。この英語の翻訳が語源となって、「溺れる者は藁をも掴む」のことわざが生まれた。

[用例・例文]

事業に失敗して金策に走り回っていた叔父は、「溺れる者は藁をも掴む」といった感じでした。

自分自身が絶体絶命の危機に陥った時、多くの人は「溺れる者は藁をも掴む」というような意味のないあがきをしてしまうものです。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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