老いたる馬は道を忘れず
(おいたるうまはみちをわすれず)
[意味]
年齢を重ねて人生経験が豊富な人は、事に当たって判断を誤らないということ。
または、先祖代々、主人の家に仕えていた者が、受けた恩をいつまでも忘れないことのたとえである。
出典は『韓非子(かんぴし)』である。道に迷った時に、(何度も周辺の道を歩いた経験のある)老馬を放ってその後ろをついていったら、正しい道を見つけることができたという故事にちなんでいる。
[類義のことわざ]
老馬の智(ろうばのち)、 老馬道を知る(ろうばみちをしる)、 亀の甲より年の劫(かめのこうよりとしのこう)
[対義のことわざ]
[用例]
『老いたる馬は道を忘れず』とはいうが、何十年も前の昔、自分の会社で雇っていた沢渡くんが、わが社の危機に際して投資をしてくれてアドバイスまでしてくれた時には涙が止まらなかった。
普段はぼんやりしているだけのおじいちゃんだったが、『老いたる馬は道を忘れず』で家庭が危機に直面すると、世慣れたところのある見事な指導力を発揮してみんなを驚かせた。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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