尾を振る犬は叩かれず
(おをふるいぬはたたかれず)
[意味]
尾を振って慕ってくる愛嬌・かわいげのある従順な犬は、誰からも叩かれないということ
相手に合わせて愛想の良い者は、人から酷い仕打ち・攻撃を受けることはないということの喩え。
[類義のことわざ]
怒れる拳笑顔に当たらず(いかれるこぶしえがおにあたらず)……どんなに怒っていても、無抵抗で笑顔な人は殴れないものだということ。
尾を振る犬は打つ手なし(おをふるいぬはうつてなし)……尾を振ってなついてくる犬はかわいすぎて、その犬を叩いたりなどの悪いことはできないということ。
袖の下に回る子は打たれぬ(そでのしたにまわるこはうたれぬ)……着物の袖の下にまとわりついてくる愛嬌のあるなつく子供は叩かれない(いじめられない)ということ。
[対義語のことわざ]
[英語の表現]
A snarling cur has a scurvy coat.
意味:うなっている犬の毛並みはみすぼらしくて軽んじられる(叩かれたりいじめられたりしやすい)。
[用例・例文]
「尾を振る犬は叩かれず」で、愛想よく立ち回れる人は恨みを買わないものです。
私は不器用なので「尾を振る犬は叩かれず」と分かっていても、先輩や上司に笑顔を振りまけないのです。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
トップページ> Encyclopedia>
日本の古典文学> ことわざ事典>現在位置
プライバシーポリシー