女は三界に家なし(おんなはさんがいにいえなし)

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女は三界に家なし
(おんなはさんがいにいえなし)

[意味]

女性にはこの広い世界のどこにも、長く安住できる場所がないということを意味していることわざです。

「女は三界に家なし」の「三界(さんがい)」とは「欲界・色界・無色界」を指していて、仏教用語で「全世界」の意味合いを持っています。

「女は三界に家なし」のことわざは、封建制の男女差別の社会構造や婚姻規範を反映したものです。近代以前の時代には、女性は幼少期は親に従い、結婚したら夫に従い、老いたら子(息子)に従うべきとされていました。そのため、女性に自分が主人・主体となれる場所・時期が長らくなかったのです。

[類義のことわざ]

女に家なし、女に三つの家なし、女に定まる家なし、女は百まで家持たず、女の身は三界に家なし

[対義語のことわざ]

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[英語の表現]



[用例・例文]

「女は三界に家なし」で私は人生のほとんどを夫や親、子供のために費やしてきました。

男女平等の現代になってようやく、「女は三界に家なし」という差別的な慣習や社会構造が変化してきました。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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